群馬県産こんにゃく粉と放射能の関係について

 

東日本大震災以来、弊社に毎日問い合わせの電話がかかってくるようになりました。

その内容は「お宅のこんにゃく製品を買ったのだけれど、原料はどこ産ですか?群馬県産だったとしたら、放射能残留の可能性が残っているのではありませんか?」というものでした。

 

これについては弊社も徹底的に調査を行いました。そして、以下のような結論に至っております。

興味のある方はぜひ、ご一読ください。

 

1)原料はすべて検査済みで、安全が確認されているものを使う。

 

 群馬の精粉工場と契約して、毎年検査証を送ってもらい、安全確認しております。 また主原料はタグ付け管理をしどこの農場で育てられたものか追跡できるシステムになっており、栽培畑まで追跡管理が可能なトレーサビリティを構築しております。

 

2)こんにゃく粉に放射能が付着することは、まずありえない。その理由は、

 

①イモであり、根モノ野菜であるため地表に露出せず、空気中の放射能が付着することはない。

 ずっと地中にあって、掘り出された後はすぐに精粉加工されるので、葉モノ野菜のように空気中の放射能を付着させることはありません。

 

②もしイモに放射能が付着したとしても、洗浄中にすべて洗い流されてしまう。

 精粉加工の際は、最初にコンニャクイモを入念に水洗いします。このとき表皮の部分は剥がれ落ちて流されてしまいますので、仮に放射能が表皮に付着したとしても精粉のほうに残ることはありません。

 

③維管束を通ってイモに放射能が入るという可能性はない。

 これもお客様からの指摘ですが、「コンニャクイモの葉に放射能が付着した場合、水分とともに葉に吸収され、イモに流れ込む可能性があるのではないか?」ということでした。

私共はこのことを、大分大学や大分県発明協会などの専門家に聞き尋ね、「植物の維管束の構造は、ヨウ素やセシウムを吸収するようにはできていない。維管束を通ってイモに放射能が入るということはありえない」との回答を得ています。

 

・・・以上になりますがもちろん群馬県の空気に放射能が検出されたという報告自体、地震の年以来ないのですが、世の中にはこれを「日本政府の隠匿」と認識している方々も多く、ネットを検索してみますとどうもそのように思える情報も出てきたりします。それで弊社としても、「疑わしきは徹底的に疑う」という考え方で、独自に調査を行って参りました。その上で上記のような事実をまとめ、「大丈夫だろう」という結論に至っております。

 

 法的には、放射能検査の検査証を保持し、「検出なし」を証明できれば問題ないことになっております。しかし、世の中に絶対はありません。お問い合わせをいただいた方々の中には、『放射能検査を実施したといっても、検出する機械に限界というものがあり、実際には存在していても「検出なし」という結果が出ることもある』と指摘される方もありました。これはそのとおりであり、PPM以下の単位の放射能を測定しようと思えば、高額な機器を使わなければ検査ができません。現実にはこのような機器で測定するのは難しく、数PPMの範囲では検出誤差が出てしまうというのが実情のようです。

 

 育ち盛りの子供さんを持つお母さんなどがこの放射能の問題に関心を持つのは当たり前のことであり、私どもも誠心誠意でお応えして行かねばならない問題です。ですのでこのコーナーでは、私どもがこれまで行ってきた安全確認の内容をすべて、包み隠さずにお知らせしております。

 

 ・・・もし、お客様の中に「こういう方法で放射能が混入する可能性もある」という知識をお持ちの方がおられたら、ぜひご一報いただければ幸いです。その際はまた、全力で調査させていただきます。

 

                                            

 

 (有)佐藤商店 代表 佐藤達矢